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BOOGIE MAN >>
大学時代、河が近くにあるアパートに住んでいた。 講義の少ない日、アルバイトまでの時間を潰すのに河原に寝転んで過ごした。 20代前半のことを思い出すと、胸の中に得たいの知れない不安がいつも住み着いていた。 偶然に知り合った大学教授が僕にこう言ったことがある。 『あんたは何かするかもしれない。将来。人と違うことを、ね。』 電気もつけない教授室の黒いカーテンから、五月の光がちらりと差し込んでいた。 『私の勘は大体当たるからね。でも場合によっては君はそのために人より厳しい人生を送る』 悪ふざけの度が過ぎて、呼び出された教授室で教授は呪いとも予言ともつかない事を言った。 教授は私という一人の青年に何を見出したのだろうか。 悪い冗談だろうか。 途方に暮れたような気持ちで河原をあてもなく歩いたあの日の記憶がふと思い浮かんだ。
by waterkey
| 2006-01-01 20:09
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