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心の中には確実に暗闇がある。 それは消す事の出来ない種類の何かだ。 そのことに気づいたのは今よりずっと若い頃のことだけれど、それまで僕はそんなことを 知らずにいた。 あるいはこの世界には昼と夜がある。 僕らの中の暗闇は触れれば破れてしまう程、薄い膜を一枚隔てて 世界の暗闇と繋がっている。 時として他愛もない冗談が場を和ませてくれるように、誰かの不在や悲しみは僕らの中にある其々の漆黒をさらに深く染め上げる。 大人になるということは、一人一人が心の中の暗闇をある種の前提条件として受け入れる事ではないかと時々思う。 ただ誰かの直向さや大らかさや正直さや、馬鹿がつくくらいの優しさだけが僕らの中の暗闇に仄かな光を差し込んでくれる。 昼はやがて夜になる。それでも僕らは歩きつづける。 小さな灯りを頼りにそれぞれの暗闇に気づきながら、知っているはずの何処かへ行こうとする。
by waterkey
| 2005-10-18 10:58
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