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バス停にて
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都内某大病院前のバス停に僕はいた。
ベンチにいかにも体調の悪そうな、ご夫婦。
旦那さんは体が辛いのか終始しかめっつらをしていた。
それを気遣う奥さんも心配そうだった。
その病院には体の具合の悪そうな人々が沢山いた。
そこに一羽の鳩がやってきた。
鳩はいつもの首と脚を同時に動かす妙な動作でご夫婦の間をピッピッと歩いた。
それを見た奥さんが噴き出した。
奥さんの笑顔につられて旦那さんも笑った。良い笑顔だな、と思った。
バス停のある通りは五月を目前にした木々が青々と輝くように風に揺れていた。
鳩をじっと見つめて涙を堪えるように笑う、ご夫婦の胸のうちの色んな思いが僕には分かる。

僕は誰かの深い悲しみを自分のことのように感じながらバスを待っていた。
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by waterkey | 2006-04-26 22:41 | SNAP



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